第1問
食料の生産、消費の問題で、気候と農業の基本知識が問われている問題であるが、
茶とコーヒーの消費、フードロスに関する問題は目新しく、少し選択に迷うかもしれない。
第2問
地域調査の問題で、東三河地区の新旧の地形図の比較、工場の立地、農作物の分布、
他県からの流入についての問題であり、注意深い問題文と地図や図を読みとりが要求される。
第3問
自然環境と自然災害の問題。植生の分布、陰影起伏図による地形の判断、エルニーニョ現象、
浸水被害、地球温暖化、自然災害の備えに関する問題で、自然環境の基礎的知識が問われる。
第4問
エネルギーと産業の問題。発電、工業立地、日本における繊維工業、観光業、ファブレス企業
貿易収支に関する問題で、エネルギーや工業に関する基礎的知識が問われている。
第5問
産業構造と都市の問題。日本の三大都市圏と地方圏の工業用地の変化、日本の都市の人口ピラミッド、
製造業と都市人口率、東京の情報関連産業、ロンドンの都市問題に関する問題で、地図、図表を読みとり、
都市に関する基本的知識から判断させる。
第6問
インド洋沿岸国の問題。サイクロン、稲作、インドと他国の結びつき、宗教人口、モルディブ・モーリシャス
に関する問題で、地図や文章を読みとり、地誌的知識というよりは地理全般の知識が問われている。
平均点57.48点で、昨年までの地理Bの過去5年間のなかで見ても一番低く、難しかったようである。
迷う選択肢がいくつかあったので、その辺で点を落としたのであろうか。あるいは、一問一問の問題文が長く
慎重に読むうちに時間が足りなくなったのであろうか。
ただ、問われている知識は地理の基礎的知識であり、学校の授業で使用したプリントまたは問題集で知識の
再確認をしたうえで、共テの過去問演習をするのが一番の対策である。
蛇足であるが、会話調の問題文は地理が元祖であり、今回の「登場人物」はミイコ、レオン、コハク、イブキ、
ナツミ、カエデ、ユキコで、数学の固定的な太郎さんと花子さんとは大違いである。(どうでもいい話でした)
志向館 宮前