みなさまこんにちは。国語科田中です。2025共通テスト国語の分析をしたいと思います。
第1問 評論
観光をテーマにした問題でした。昨年までと比較して、設問の選択肢が減っていました。また、本文は1種類のみで、資料読み取りの問題も出題されませんでした。共通テストの評論文は身近なものがテーマとなっていることが多いです(音楽の演奏、建築における窓、食べる行為について等。)私たちの生活の中に身近にあるものが研究者の目線で表されています。
第2問 小説
「わたし」と「おじさん」との関係を描いた作品が出題されました。この「おじさん」は周囲の大人から厄介者扱いされている人物で、このような癖のある人物とのかかわり、あるいは、人間に存在する「アク」のような部分をフィーチャーした文章が出題される傾向にあります。
第3問 資料読み取り
今年から新設された問題です。模試等の予想問題と比較すると資料のボリュームもかなり控えめで、解きやすかったのではないかと思います。個人的にこのくらいのボリュームが適切ではないかと思います。
第4問 古文
「在明の別」と「源氏物語」、2種類の文章が出題されました。どちらの文章にも「もののけ」とそれに苦しめられている女性が登場しました。2つ文章がある場合にはその共通点と相違点を問う問題が出ますね。昨年もそうだったのですが、本文の内容は設問の中で簡単に説明されております(今年でいうと問3)。ですから、本文を一読して内容があまり分からなくても、設問を読むことである程度理解することはできます。
第5問 漢文
日本人の書いた漢文が出題されました。博学とはどういうことかを孔子の言葉と二人の著者の読書論を頼りに分析しています。文法と内容理解を問うオーソドックスな問題でした。
総評ですが、各大問の分量も減り、難易度の高くない試験だったと思います。読解力と知識を問うには良いバランスだったのではないでしょうか。
1・2年生の方はぜひ試験問題に挑戦してみてください。