こんにちは、志向館国語科の田中です。
今週は、金沢大学などの国公立大学の前期試験の結果発表や、公立高校入試といった、みなさまと塾にとって大きな意味を持つ一週間でありました。
高校入試の問題では、共通テストを意識していることもうかがえました。
さて、今回は共通テスト国語を振り返ってみたいと思います。
今回の国語の確定平均点は105.74点で前年からは4.52点低下しておりますが、難易度に大きな変化は見られませんでした。
大問ごとの振り返り
第1問の評論文は前年に引き続き、2つの文章を読む形式でした。今後もこの形式が続くのでしょうか。
この形式においては必ず2つの文章を比較し、共通点や相違点を答える問題が出ます。より精度の高い内容把握が求められますね。
第2問の小説は会話文も多く、テンポよく読み進めることができたのではないかと思います。
最後の問題は、資料と本文を絡めた、共通テスト以降にみられる特徴的なものでしたね。資料をよく読むことも大切ですが、何より本文の読解が重要となります。
第3問の古典は珍しく出典が歌論でしたが、古典の基礎知識があれば十分に読めるものでした。
問4は和歌の読解をテーマとした問題でした。やはり、古文において和歌の読解は避けられないものです。基本的な修辞技法の学習に加え、問題演習の中で積極的に意味を考えるようにしましょう。
第4問の漢文は、官吏登用試験の予想問題とその模擬答案という、これまた珍しい形での出題となりました。
しかし、これも古文同様、基礎知識だけで十分に読める問題でした。
漢文では何かを例えることが多いです(今回であれば、同類の人が集まることをたとえていました)。これが分かりにくい。分かりにくいのですが、最後まで読むと見えてくる。というわけで、全体をよく読み把握するようにしましょう。
全体を見てみますと、問題には必ず何か変化が見られ、入試センターが試行錯誤している様子がうかがえます。
しかし、どの問題を答えるにも基本的な知識で足ります。
これから学習を進める高校生・予備校生は、まずは基礎的な部分からしっかり取り組むようにしましょう。