本年度の数学ⅠAは平均点47.2点と昨年から-6点。(ⅡBは54.52点で+3)、数字以上に受験生にとっては難しく感じたようである。
そこで、以下、各問題についてどこが難しかったのか、そして、今の2年生にとって、これからの1年どう対策すればよいのかを考えていきたい。
第1問〔1〕論理と集合(10点)
しばらく続いていた数と式の出題ではなく、論理と集合からの出題で、
内容的には前半は簡単であったが、意表をつかれた受験生も多かったようである。
後半は、少し考えないと解けないので、ここで少し引っかかると、後の問題の
解答時間がきつかったかもしれない。「意表をつかれた」とは言ったが、
模試やセンター時代の過去問ではたびたび出題されており、十分に演習していれば
慌てずにすんだのでなかろうか。
第1問〔2〕図形と計量(20点)
正弦定理や三角形の面積の公式を利用させて、辺や角の大きさを求めさせる問題で、
丁寧な誘導に従って、値を求めさせて、その誘導を再現して、今度は別の値を求めさせるという、例年通りの問題の流れである。(2)の(ⅱ)はもう一度図を描きなおして考える必要があり、前半と同様に解けるといっても時間的にはきつかったかもしれない。
また。今回は三角比の表を用いて、身近な事象と結びつけるという問題ではなかった。
第2問〔1〕2次関数
2次関数の最大・最小に関する問題であり、軸と定義域の関係から最大と最小を考えさせるという、「普通の」2次関数らしい問題である。2次関数をしっかり演習してきた生徒ならすんなり解けたであろうか。確定していないグラフを条件を満たすように描きながら考える必要があり、日ごろからグラフを描いていない生徒にとってはつまずいたかもしれない。
なお、今年は、ここで初めて太郎さんと花子さんが登場した。
第2問〔2〕データの分析
水泳のタイムのデータについて、散布図、標準偏差、共分散を与えらての相関係数、外れ値(定義は明示されている)、
箱ひげ図、四分位範囲に関する問題である。仮説検定に関する問題がなかったこと以外は、例年通りの出題であったといえる。
ただし、これまた例年通り問題文が長く、早く読んで処理する必要があろう。
なお、太郎君が単独で出てきた。
第3問 図形の性質
四面体を題材として、角の二等分線、方べきの定理、メネラウスの定理、体積等について問われている。空間であるが、結局、平面で考えなくてはならない問題もあり、いかに平面を抜き出して、図を描けたかが勝負の分かれ目か。
日ごろから図を描いている人にはスムーズに解けたのではなかろうか。逆に参考図があったので、それだけ頼りでは、少々難しかったであろう。
第4問 場合の数と確率
3人および4人によるリーグ戦に関する問題であり、誘導に従って解いていけば、スムーズに解ける。また、表もあって、自分でいろいろなパターンを表に表していけば、確率の立式自体は簡単であるが、後半の場合分けは細かく、丁寧に数えていけば解けるのであるが、第1問から順に解いていたら、ここで冷静に考えられるかは難しいだろう。
さて、全般的に見て、第1問から解いた人にとっては、まず集合の出題で動揺し、しかもその後半が難しく、ここで粘ったあげく、わからないまま進み、次の図形と計量も最初は順調に進むもののここでも後半で引っかかり、あせりを感じながら次へ進み、結局は時間切れといったところであろう。
結果論であるが、第1問の集合と図形と計量の後半をとりあえず、飛ばして、第2問に進み、時間があれば戻る方がうまくいったのではないだろうか。
どうでもいい話であるが、今回はツッコミどころ満載のイラストはなかった。また。太郎さんと花子さんの登場は1問にとどまり、もう1問は太郎さんが単独の登場であった。太郎さんと花子さんの会話という、無駄な情報が少なくなった分、必要な情報をすばやく読む必要があったと同時に、「日常の事象や数学のよさを実感できる題材」を扱う問題が減り、どちらかと言うと、昔のセンター試験の問題に戻ったような感である。
では、現在の2年生にとっては、これからの1年どうすればよいのか。まずは苦手単元をなくすこと。それはサクシードなどの教科傍用の問題集等で復習し・・・、と言うと、必ず「チャートじゃだめですか?」「旺文社の標準問題精講じゃだめですか?」という生徒が少なくないが、ともかく何でもいいから(ただし、チャートの使い方については後日UPします。)、ある程度のスピード感でもって復習してから、それで完結するのではなく、その後、単元別に共テ型の問題演習をしてもらいたい。そじて、それぞれの単元で8割以上の得点がコンスタントに取れるようになるまで演習をすることである。
そうすれば、共テでも8割以上が取れるだろう。
志向館では、個別指導で苦手な単元の克服し、共テ型の問題も単元別に用意し、徹底的に演習ができます。
志向館 宮前
