今週は全国的にかなり冷え込んでいるようです。ここ金沢でももちろん雪は降っていますが、何しろ気温の低さが困ります。
生物の平均点の低さ
2023年の共通テスト生物についてですが、作成者はこれほど平均点が低かったことについては驚きでしょうね。大学入試センターから中間集計その2という平均点が出ているのですが、現時点で40点を切って大学入学共通テストが始まって2年ぶり二回目の得点調整を行うことになってしまいました。この中間集計では生物の満点者がまだいないこと、平均点だけでなく、標準偏差がかなり小さいことから、高得点者が少ないことが分かります。生物選択者は少ないとはいえ、全国の優秀な高校生・予備校生でも高得点が取れなかったということでしょう。
問題の構成や特徴
問題の構成としては、計算問題が少ないので平均点が上がりそうなものですが、今回は純粋に問題が難しかったと言うべきでしょう。私個人の見解からすると、実験の内容が典型的なものではなく、あまり見かけないものばかりで構成されていたように思います。見慣れていない実験に関する問題は読み取りに時間がかかり、判断も難しいことになります。
また、今回漢字の間違いもあったⓐ・ⓑ・©3つの文章から正しいものを選ぶ問題、これは私立入試などでもよく出題されるタイプの問題なのですが、点数を取られないための受験生に対する嫌がらせに見えます。かつて大学入試センター試験の化学で出題された「3つの文章の正誤をすべて当てないと正解にならない問題」と同じであり、また同じような問題を出すのだなと思ってしまいます。
次の受験生はどのように共通テストに向けて生物を勉強していけばよいか
私立大学入試や国公立二次試験の生物は典型的な実験を題材に出題されることが多く、その点共通テストの生物は典型的(教科書や参考書・図説などで紹介される)ではないものも出題されるので対応が難しいのが実際です。ある程度基本的な知識を覚えたら、いろいろな問題・見たことのない問題などを速く解く練習を繰り返すのが良いでしょう。
徳野