2023共通テストはここ金沢でも割と温暖な気温でその面では受験生もよかったと思いますが、化学は今年も平均点が低いようですね。
全体の構成を考えると、高分子化合物の配点が少なく、第5問の硫黄に関する総合問題が目を引きます。センター試験も含め今までにはないタイプの大問でした。国公立の2次試験では何かの元素をテーマにいろいろな問題を出題することはよくありますが、そのようなタイプの問題でした。
第1問はイオン結晶の単位格子をテーマに問題が4問続いて出題されていました。第4問の有機では久しぶりに油脂がテーマになっていました。この問題も3問続いて同じテーマについての出題です。第5問も同じような傾向ですが、連続して考えていくような問題は続けて考えやすい良い点もありますが、すべて不正解になる危険性もはらんでいます。この辺りは平均点を落とす要因になっているのではないかと思っています。
共通テストが始まってから化学の平均点がよかったことはありません。今後理系で化学を必要とする次の受験生はかなりの勉強を必要とすることを覚悟して下さい。
逆に化学の良いところもあります。それは共通テストと国公立2次のギャップが少ないことです。塾や学校で共通テスト対策をしっかりやって来た高校生にとってはすんなりと化学の記述試験に移行できるようです。
徳野