昨年と同じ問題数であったが、設問数は1問増加した。昨年とほぼ同じ形式である。試行テストに見られたような複雑さはない。ながながとした、現実的ではないリード文のある大問は消えた。出題内容で比較的難度の高い知識が必要とされたのは「明恵の華厳宗」「キリスト教人道主義の安部磯雄」「メルロポンティの知覚」くらいで、目新しい問題形式もなく、総じて比較的容易な問題であった。大切なのは基本的は語句、例えば、ソクラテスが重視した「中庸」の概念を説明した選択肢に、「行為や情念に過剰や不足がある状態を避けるべき」とあり、これが正解だが、「中庸」の本質を明確に知っていくことが求められている。