共通テストも終わり、私立大学入試と合格発表も真っ只中ですが、今でも共通テストのことを考えてしまう日々です。どのように対策をしていけばよいかも悩みどころが多いですが、私は化学を担当していることもあり、ここ数年物理・化学・生物の理科3科目の平均点で化学が一番低いことが気になっています。2016年以降ずっとです。センター試験化学Ⅰの時代は今よりずっと簡単だったので今の共通テスト化学は全く比べ物になりません。しかも、作成者側は全くそんなことも考えていないように見えるのです。数学もそういう傾向がありますが、努力しても報われない問題に変わっていっているにも見えます。
今年の共通テストの平均点も世界史と日本史で10点以上の差があったり、物理と生物で10点以上さがあったりと正直残酷だなと思っています。平均点10点の差というのはどのような差かというのを少し書きます。平均点が10点下がるということは、まず全員が10点マイナスになることです。ただし実際は全員の点数が変動するわけではありません。難易度に関係なく高い点数を取る層(とても優秀な人たち)と低い点数を取る層(例えば受験に関係ないけど学校の行事として受けている人など)がいるのです。それはおそらく半分ぐらいの人数になるのではと思っています。ということは半分ぐらいの人がその人たちの点数の変動もかぶることになりますから、おそらく普通の受験者は20点マイナスになるはずです。私が志向館で見ている感じではそのように見えます。平均点10点差は20点差だということです(まあ荒い計算ですが)。これって公平と言えますか?
などと考えていたところに北京冬季オリンピックが開幕し、ニュースを見ていたら全く点数化もされずに言い訳もなく失格だったりして、スポーツの勝敗のほうが公平とは言い難いですよね。一生を左右するような結果かもしれないのに。考えてみればスポーツでは「フェアであれ」とよく言いますから、それだけそもそもフェアでない部分があるということなのでしょう。スポーツの勝敗は恐ろしい。共通テストの不公平など大したものでもないのかもと思ってしまいます。(徳野)